明石人丸教会での 梯剛之さんのピアノコンサートに行きました。
~心に響く音色をあなたに♪
子ども達がこころ豊かに育ってほしい~
と いう無料コンサート。
2005年 子供に伝えるクラシック委員会を設立して作成したDVDを全国の小学校・特別支援学校に無料配布、
その後も ボランティア活動として 子供がいる場所で演奏をなさっています。
梯さんは、
「初めて 明石に来ました。駅をおりると、明るい素直な空気を感じました」と
コンサートを始めました。
1.モーツアルト:サルティの主題による変奏曲
2.ベートーベン:月光ソナタ1楽章
3.武満徹:雨の樹
4.ドビュッシー:月の光
5.ショパン:子犬のワルツ
6.ショパン:軍隊ポロネーズ
アンコール ショパン:ノクターン 遺作
小児がんで失明されている梯さんが 明るさや光の屈折を音で表現されるのです。
月光ソナタの暗闇は 静かで奥深く そこに一筋にか細い光が照らされました。
私は まだこのような暗闇を知りません。
武満徹の雨の樹は 雨音が連なり 重なり 雨のしずくに反射する光を感じました。
ドビュッシーの月の光は 輝きが軽やかで
梯さんが 何をもって 光の反射をとらえておられるのか
人間の感性の深さに感涙なしには聴けませんでした。
子供の為に 前の席が用意されており
小さなおこさんは じっとできず、時にお喋りもするのですが
そんな中で 梯さんは 軽やかに演奏されました。
まるで 自然の中の風のように。
すべてを受容するように。
私は 見えることへの仕事を誇りに思っています。
加えて、見えない方の感覚感性を聞き取り
その方にとっての豊かな生活が過ごせるよう
風のように寄り添える診療も行いたいって思いました。
ボランティア活動で成り立っている 子供に伝えるクラシック。
募金をしたら、 非売品のDVDを頂けました。
希望の音色が
子供や 今 辛い現実の中にいる人に聴こえる世界でありますように。
極寒の季節のなか
気持ちが温まる時間でした。