小山実稚恵「ピアノ・ロマンの旅」

日本を代表するピアニスト小山実稚恵さんのピアノリサイタルに行ってきました。
チャイコフスキー国際コンクールとショパン国際ピアノコンクールの二大コンクールに入賞して以来
ずっと現役でピアノリサイタルに留まらず、コンチェルト、室内楽と活躍されています。
年齢が近いこともあり、学生時代にピアノを習っていた私としてはずっとずっとお名前は存じていましたが
生演奏は初めてでした。

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2006年から1年の2回、12年の計画で行われている
「12年間・24回リサイタルシリーズ・ピアノロマンの旅」の
21回目 未来の扉を開いて~大地・地球・力強さと大きさ
を聴きました♪

演目は、
ブラームス:ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ 変ロ長調 作品24
バルトーク:ピアノソナタ(1926)
ベートーベン:ハンマークラヴィア ピアノソナタ第29番 OP106

CDにサインを頂いたときに
初めて聴いたブラームスの25にも渡る変奏曲とフーガの感想を 小山さんに伝えました。
matsu:「数式を解いている感じ、でも最後クライマックスでは
心を叩かれているようで その鼓動で泣いちゃいました・・・」
小山実稚恵さんは、強く強く頷きながら
深い漆黒の瞳を大きく見開いて 笑顔でサインをくださいました。
年上の方ですが、そうとは思えないほど 愛らしい笑顔、
そして 湖のような瞳の色は 人生の深さを物語っているようで
間近でお目にかかって す~~と吸い込まれる魅力的なお方でした。
この曲の初演が クララ・シューマンであることも私にとってはロマンティックなエピソードです。

バルトークは ピアノを打楽器的に使い
でも 微妙な音色のメロディーが JAZZのようで
私は個人的に グルーブしました。

そして 今回 どうしても生で聴きたかったベートーベン・ハンマークラヴィア。
アルプスの頂きを登るが如く 緊張感と光、透明感が響き
苦悩や自問自答 おそらく無の境地のあと 何かに目覚めた如くフーガが連打されるこのピアノソナタは
ベートーベンの時代のピアノではおそらく弾くことができなかったであろうが
ベートーベンの想像力のもと 楽譜上の音楽として
そして 将来ピアノが発展するであることを見通し創られたものだと 小山さんがお話しくださいました。
第3楽章、第4楽章と 涙が止まらない素晴らしい演奏でした。


ピアノロマンの旅、残すところ 22回、23回、24回の演目をみると
なんと ベートーベンピアノソナタ 30番、31番、32番
そして シューベルトソナタ 20番、21番 が!!!

残り3回は絶対聴かねば、、、と早速予約をし
そのときに 本日のリサイタル後 「♪実稚恵ロマンの交流会♪」なるものがあることを知り
30名限定のその会にも参加してきましたー★

力強さを必要とする大作を演奏したあとにもかからわず
サイン会、そして交流会と
休む間もなく 笑顔で登場された実稚恵さん。
質疑応答の時間があり、すぐさま挙手して質問をしました!
私の質問は 「本日演奏された ブラームス、バルトーク、ベートーベンを演奏して感じる彼らの性格は?
そして アンコールで演奏されたシューベルトの性格もぜひ!」
小山実稚恵さんは首を傾げたり 言葉を丁寧に選びながら お答えくださいました。

・あれほどの作曲家であることを思えば 皆、多面性があることは間違いなし。
・ブラームスは、男らしい奥ゆかしさ。一度聞いて歌えないけど、重ねて聴けば聴くほど好きになる。
・バルトークは、知性と美意識があり、緻密的。個人的に子供のころから好きだった。
・ベートーベンは、、、、(といって、何故か頬が紅潮)思わば100年先まで、、みたいな情熱家。
命、魂、生きる血を感じる有言実行。
だから何百年だっても今だに人の心に響く。人間の根本って いつになっても結局は同じなんだとベートーベンを弾くと熱く感じる。
・シューベルトは、一度聴いたら好きになる、それは呼吸するように歌えるから。
その面ではショパンと同じだが、ショパンが若干エキセントリックなのに対して、
シューベルトは熱い血潮はないものの、ベートーベンにより近い感じ。抒情的で、少し控えめな性格。

直接、日々演奏にて音楽と近く生きている人からお答えを頂き、大興奮してしまいました♪♪♪

その他の質問へのご回答としては、

・最も好きな作曲家は、自分しかこの世にいないならばバッハ。周りに人がいるならば、ベートーベン。
・ベートーベンは疲れたときには聴けないっていう人がいるけど、聴けないことはない。あとから力になる。
・ベートーベンはバッハの影響が大きいと、バッハゴルトベルグ変奏曲を弾くと感じる。
・仕事というよりもピアノが好き。違うタイプのコンチェルトが立て続けにあると、気持の切り替えが必要だが、それはパズルのように楽しみに変えるようにしている。
・演奏ではないが、インドに行ったときには「あっ・・」っと感銘を受けた。その時その時で感じることが大切。
・幼いころは KAWAIのピアノ、その後はスタインウェイが愛器。

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お疲れでしょうに、始終優しい笑顔でお答えくださる小山さんは、
ピアノの天使です。
今回の演目は 24回のシリーズ中 最も力強い演目ばかりです。
男性的な強いタッチの演奏は 小山さんの誠実な意志の強さであり
繊細で響く優しい音色は 小山さんの笑顔の優しさであり
まさに お人柄を反映しているのだと解りました。

過去の演題をみると
初回「ロマンへのさすらいの旅~白、ものごとのはじまり」から始まり、
「研ぎ澄まされる耳、指先~薄紫、瞑想の世界」
「夢想と情熱、真紅、炎のようにたえぎる情熱・強さ」
などなど テーマには色がついています。
音楽(聴覚)を、見ること(視覚)に転換させる 想像力が楽しめるリサイタルシリーズで
色に合わせたドレスをお召しなっておられます。
なんて 楽しい企画でしょう!!

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残りは
第22回 2016年秋 「心の歌~グレイベージュ、深い森の中に分け入っていく」
第23回 2017年春 「祈りを込めて~青緑、さらに奥深くへ」
第24回 2017年秋 「永遠の時を刻む~銀、別の世界へ・内側から発する光」
となっています。
時間が許す限り すべて 聴きに行きます060.gif
どこかの会場で ぜひ お会いしましょうー!!!

小山実稚恵さん → こちらから

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by ray_matsumoto | 2016-06-12 23:40 | Favorite | Trackback | Comments(0)

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