第63回日本臨床眼科学会記・・・視野検査いろいろ
2009年 10月 14日
最近多いのは 緑内障です。
視神経が弱り、視野が徐々に狭くなる病気です。
視野が狭くなることを防ぐのが 治療の目的となります。
レイクリでは 静的視野、動的視野、両方が行えます。
静的視野ハンフリーでは 通常30度以内のチェックが多く行われます。
30-2 というプログラムでは 6度間隔 76点の検査が行われます。
ただ、10度以内は わずか 12点しかチェックされません。
これに対して 10-2 プログラムでは
10度以内の視野を 2度間隔で 56点、チェックします。
中心をより細やかに調べようとすれば
30-2 より 10-2 が優れています。
30度で 大丈夫・・・と思っていても
実は 10度以内は 12点しかチェックしていないので
より中心に近い視野が 欠けつつあるのを見逃しているかもしれません。
以前より レイクリでは 中期以後の緑内障の方には
30-2、10-2 の両方で視野をチェックしています!!
何のプログラムでどのような結果であったかを
解り易くするために 印鑑も作っています。
同じ人の視野でも 測定範囲が違うと まるで違った視野のようでしょ?
向って左が 30-2 右が 10-2 です。
印鑑もカルテに押します。
今回 新たに エスターマンテスト を知りました♪
エスターマン片眼テスト は
100点をチェック、上40度/下60度/鼻側60度/耳側80度を調べます。
10dBに相当する 動的視野V-4 のエリアを 80%カバーできるものです。
また エスターマン両眼テスト では 両眼同時に測定できます。
120点をチェック、上40度/下60度/両耳側150度を調べます。
エスターマンでは 中心10度以内は 6点しかチェックしないので
中心視野の検出には向きませんが、
周辺がどれくらい残っているか、
全体像がハンフリー静的視野で解ります。
特に両眼解放エスターマンでは
生活に必要な 実用視野、運転視野などの機能評価ができます。
中心が失われつつあり 暗い気持ちになりそうな視野検査も
実用視野を評価することで
生活のアドバイスができますね
ちなみにこれが 私の両眼エスターマンテストの結果 ↓↓↓
見えていないところがないので、白点ばかりです。
固視不良0 偽陽性0/10 偽陰性0/8 総テスト時間3分54秒
120点のチェックポイント すべて見えているという結果でした。
短い時間で 検査が終わるのも いいです♪
エスターマンテストは
ハンフリー静的視野⇒テストライブラリー⇒スペシャルテストから 進めます。
詳しくは カールツヮイス さんに お尋ねください。
患者さんの生活に合わせて
視野検査も細やかに対応していきたいと思います。