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緑内障点眼の合剤

海外では既に数年前から市販されている緑内障点眼の合剤ですが
今年に入って日本国内でもバタバタと発売が開始されます!
0.5%チモプトールとPG系、もしくは炭酸脱水素酵素阻害剤との合剤です。

0.5%チモプトールといえば、私が研修医のころは 
眼圧がもっとも下がる点眼として 緑内障治療のスターの座を長年キープしていました。
ただ長年点眼していると角膜が弱ったり、耐性がでてきたり、喘息などの全身的副作用が心配でした。
その後PG系が登場、耐性や全身副作用の心配もなく
眼圧だって もっともっと下降↓↓↓
まつ毛が濃くなったり伸びたり、瞼に色素沈着する局所作用があるものの
現在 チモプトールを引きずり下ろし No1の地位にあります。
炭酸脱水素酵素阻害剤は 隙間を埋めてくれる助っ人という役目です。

今年登場する新しい点眼薬のお名前を紹介しましょう~

ザラカム  (キサラタンとの合剤)
デュオトラバ (トラバタンズとの合剤)  トラバタンズの紹介はこちら→
コソプト   (トルソプトとの合剤)


海外でのコソプトの使用経験は10年になります。
合剤のおかげで 2種類点眼せずにすみ 画期的な登場でした~
トルソプト一日3回との合剤で、コソプトは一日2回点眼の必要があるのがちょっと残念。
それに対して ザラカムとデュオトラバは一日1回でOK~
お仕事でお忙しい方、高齢で点眼回数を覚えられない方には向いてますね。

ただ注意点や今後の課題がまだまだあります。

・1+1が2以上なのか?
つまり、現在2種類点眼されている方が合剤に変更して
今以上の眼圧下降作用が期待できるのか?
・チモプトールが入っているけど、角膜障害や耐性はどうなのか?
・今から治療を開始する方に第一選択とした場合、過剰治療にならないのか?
・一日1回の点眼時間帯は いつなのか?
・コソプトは 切替薬なのか、追加薬なのか?

恐らく日本人の目にこれから使用され、臨床経験を重ねて検証がなされるでしょう。

いずれにせよ、慢性疾患である緑内障のかたにとっては
最少の薬剤で最大の効果が良いわけで
治療の選択が広がることは 朗報です☆

私も もっと勉強します!!
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MRさん、勉強資料、お待ち申し上げます~~
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点眼はたくさんあります。色もさまざま・・・
レイクリスタッフは点眼名も覚えていますよ♪
お名前が覚えられない方は、点眼実物をご持参のうえでの眼科受診をお勧めします。
by ray_matsumoto | 2010-03-02 19:32 | Eye Informations | Comments(0)

Eye Doctor's ESSAY★


by ray_matsumoto